辺野古環境アセス評価書がものすごい


 辺野古環境アセス評価書に対する住民意見受付締め切りがもう本日(2月3日)になりましたが、アセス評価書を読んでいて予想以上のひどさにびっくりします。

 何しろ読む前は、「7千ページもある専門的な評価の結果なんて自分が読んでも意味分からないだろう」と思っていましたが、読んでみれば何のことはない、素人でもツッコミが入れられる箇所が満載でした。

 特に笑った箇所を一つあげてみましょう。

 アセス評価書では、辺野古に基地が出来た後、日々発生するであろう大量の汚水は汚水処理施設にて適切に処理し、環境基準を満たす形で海に放流することとしています。
 さて、このアセス評価書の前には「準備書」があり、その段階でも多くの一般からの意見が寄せられていました。本番である今回の「アセス評価書」ではそこで寄せられた意見(って言うか疑問or批判)に逐一応えていますが、その中の一つ*1

一般からの意見:

(前略)放水水質が環境基準を満たしているかを監視する方法についての記載がない。

 ごもっともです。いくら厳格な環境基準が設定されたところで、実際にそれが守られているか監視するシステムが無ければ、絵に描いた餅でしかありません。で、それに対する事業者(沖縄防衛局)の回答が振るっています。

事業者の回答:

 放流水の水質は、環境基準に適合しており、環境にはほとんど影響を与えることはないと考えております。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 すっげー、応答が見事にかみ合ってないのはもちろん、監視システムなんてなくても環境基準を設定すれば当然それは永続的に守られ続ける、とでも信じているようです。まるで法律作れば、警察や罰則が無くても犯罪が無くなるとでも思っているかのようですね。沖縄防衛局って性善説の信奉者だったのですね(棒)。って言うか、べつに故意に基準が無視されなくても、処理システムの不調や故障で、知らないうちに環境基準を超える汚水が海に流れ込むことはありうるでしょうに・・・・・・。

 と、ことほど左様にちょっと読んだだけでツッコミどころ満載。特に「準備書」に寄せられた意見とそれに対する事業者側の回答(要約書4章)はほとんどコントの域に達しています。


 まあ、そういうわけですので、標準的な国語読解力があれば、何かしらの意見を書くのはけっこう簡単なことだと思います。特に4章はページ自体は多いものの、書くべき意見が手軽に見つかりそうです。あなたが「おいおい、ちょっと・・・・・・」と思った箇所を素直に書けばいいかと。今日時間がある人は挑戦してみてください。なんでしたら上記のコント、もといやりとりをもう少し格式ばった文章に直して使用してもけっこうです。

*1:要約書『4章1/2』内「4-1-8」ページ