すっかり紅く色づきました

 いや、秋なのでもみじとかが紅葉したとかいう話ではなく。


 一週間前から紅い中国風提灯と一緒に街灯などに中国の国旗である紅い五星紅旗が飾られてはいたのですが、国慶節を明後日に控え、もう街中さらに真っ赤かになりました。


 私の住んでいる寮でも昨日から玄関に小さな国旗がたくさん吊るされていますし、普段は普通のお知らせや広告を映す電光掲示板にも「偉大的祖国万歳」などの字が踊るようになりました。
 高層ビル群の中には国旗を巨大な垂れ幕状にして壁一面に垂らしているのもあります。
 今日から大学内の並木道にも、それこそ一組の木につき5枚くらいの国旗が吊るされています。
 ・・・・・・まったくいったいこの街だけで何万枚の国旗が出回ったことでしょう。


 その国慶節の式典が行われる北京ですが、これは噂ですけど、当日は会場付近では携帯電話の使用が禁止らしいです。何か騒動を起すためにメールで呼びかけあうのを防ぐためであるとか。


 私もできれば国慶節の式典を間近で見たいなぁ・・・とちょっと思ったりもしますが、警備の厳しすぎる北京に右も左もわからない外国人がのこのこ出かけると何か面倒なことに巻き込まれそうなので、そもそも北京には近づかないほうが賢明でしょう。
 式典に興味がある中国人もやっぱり面倒なことになりそうなので、北京には行きたくないというのがだいたいかな?
 やっぱり国慶節はテレビで見るに限りますね。
   

 そのテレビもますます国慶節関連番組一色になってきました。チャンネルによっては「地道戦」や「解放石家庄」など超古い革命ドラマ・抗日ドラマを特集
で流している放送局もあります。どれくらい古いかと言うと、映像がまだ白黒です。年配の方なんか懐かしく見ているんじゃないでしょうか。
 私も昔(高校生だった頃)こういうドラマが大好きだったのですが、洗練されドラマとしてもちゃんとおもしろく映像技術的にもしっかりした2000年以降の革命ドラマと比べると、やはりキャラクター設定がわざとらしい面が目立つし、話の作りとしてもいまいちに思えます。あとかなり文革的美意識が濃厚・・・。
 一般人を主人公にしたミクロ視点のドラマだけでなく、革命指導者を主役にしたマクロ視点のドラマも増えてきました。「東方紅 1949」というドラマを見たのですが、たぶん80年代か90年代くらいの作品でまだまだ垢抜けていません。
 ドラマ以外だと歌唱番組が多いですが、さすがに古い革命歌を歌う人はほとんどおらず、愛国歌が多いですね。あとオーケストラが中国の発展をテーマにした曲を演奏するのなんてのもあります。
 また番組の最中に画面の下に視聴者から携帯メールで寄せられた建国60周年を祝う言葉がずっと流れていたりします。


 さて、そのドラマ群の中で一押しなのが「狙撃子」という日中戦争をテーマにしたドラマ。
 キャラクター設定が中国側・日本側ともに秀逸で、ドラマとしてもとてもおもしろいです。
 日本で放送されることもないでしょうが、次回はこの「狙撃子」について紹介します。