ひき逃げ事件について


 沖縄では11月8日に普天間基地の県内移設(という名の新基地建設)反対県民集会が開催されました(この件に関してはブックマークのエントリーを参照ください)。私も行きたかったですが・・・その沖縄で奇妙なひき逃げ事件があった模様です。
 本土の知人に連絡したら案の定この事件はあまり報道されていなとのことなので、ちょっとここに貼っておきます。(まあ、私も沖縄にいないので新聞のネット配信で見ただけだけど)

Yナンバー車押収 読谷村男性変死
2009年11月10日 
 7日に読谷村楚辺の旧米軍補助飛行場近くの雑木林でひき逃げされたとみられる男性(66)が頭から血を流し遺体で発見された事件で、嘉手納署は9日、現場近くの自動車修理工場に持ち込まれたフロントガラスの割れた米軍関係者の私用車両(Yナンバー)が事件に関与した疑いがあるとして押収、鑑識活動を実施した。関係者によると、修理工場で書類に書き込まれた内容などから、車両を持ち込んだのは在沖米陸軍トリイ通信施設の関係者とみられる。
 工場に持ち込まれた車のフロントガラスには毛髪や血が付着しており、鑑定で男性のものと判明すれば、同署は米軍に照会し、自動車運転過失致死と道路交通法違反(救護義務違反)の容疑で運転者の事情聴取を要請する。
 工場関係者によると、男性は自動車工場への修理申し込みの書類に、職場の電話番号を書き込んでいた。この番号は、米陸軍特殊部隊が駐留する読谷村のトリイ通信施設内の番号。自動車修理工場の関係者によると、車は国産の白い普通乗用車。男性の遺体が発見されたのは7日午後5時すぎ。その2、3時間前に、20代ぐらいの若い外国人男性が自分で運転して持ち込んだという。修理工場は、遺体が見つかった現場から南東へ約3キロ離れている。
 車は助手席側のフロントガラスが割れ、ライトはゆがみ、ボンネットが押さえつけられたようにくの字に曲がっていた。外国人男性は割れたフロントガラスについて「木にぶつかった」と説明していたという。
 平野博文官房長官は、9日午前の定例会見で「事故があった事実は承知している。(車の所有者は)Yナンバーだから米軍関係者でしょう。誰が乗っているかは捜査中。米軍関係者ということになれば残念だ」と述べた。同事故について外務省は8日午後10時ごろ、警察庁に問い合わせ、初めて事実関係を把握した。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-152569-storytopic-1.html

 その後、この車両の毛髪や血は被害者のものと判明。
 また今日になってこういう動きもあったようです。

トリイ司令官、所属軍人の車両運転認める 読谷村のひき逃げ
2009年11月10日
【読谷】読谷村で7日に発生したYナンバー車によるとみられるひき逃げ事件について、米陸軍トリイ通信施設司令官のジェームス・ウッダード大佐は10日午前、読谷村役場を訪れ、同基地所属の軍人が事故車を運転し、修理工場に車両を持ち込んだことを認めた。同基地は軍人の身柄を容疑者として拘束している。ただ、実際にひき逃げした事実については捜査中として、氏名を公表しなかった。
 ウッダード大佐は安田慶造村長に対し、「今回の事件について大変遺憾思う。村民、遺族に対して、残念に思う」と謝罪。その上で、県警が容疑者の身柄を要求した際には前向きに対応したいと説明した。さらに、ウッダード大佐は車の所有者は現在、県外にいることも明らかにした。【琉球新報電子版】
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-152604-storytopic-111.html


 もちろん自動車修理工場に車を持ち込んだこの米兵がひき逃げ犯本人だとは現状ではわかりません。ただ少なくとも司令官も所属の米兵が事件関係車両を運転し、修理工場に持ち込んだことは認めているもよう・・・仮にこの米兵が犯人だとしたらひき逃げした車を「近くの自動車工場」に持ち込むっていったい何を考えているのでしょう。
 まあ「車の所有者」は別人らしいので、その所有者がひき逃げ犯で、この米兵はその所有者にうまく騙されたかあるいは事件を承知の上で修理工場に持ち込んだだけという可能性もありますが。


 あと平野官房長官の「米軍関係者なら残念」ってどういう意味だ。誰が犯人だろうとこの事件は「残念」な事態だろ。米軍関係者ならめんどうだということか? その場合何がめんどうなのだろう? この微妙な時期に県民感情が悪化することが? 本質的な問題はそこではないと思うけどな。

 いずれにしても民主党政権で初の米軍がらみの事件になりそうな可能性は大ですね。その場合、どういう対応を取るか。
 少なくとも平野官房長官は起訴前の身柄引き渡しは要求しないようだが?
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-152606-storytopic-111.html