番船浦と万寿橋(福建旅行1)

 春節の真っ只中、2月14日〜18日に福州&泉州に行って来ました。
 今回のメインは福州と泉州琉球関係の史跡を訪ねること。


 まず、福州の琉球関係史跡「番船浦」「万寿橋」「福州琉球館」「琉球墓園」についてレポートしていきます。
またどれも大変見つけにくい場所にあるので、これから行きたい人向けに行き方なども書いておきます(今は道路の名前とか出されてもわからないでしょうが、福州に行った時に当地の地図と合わせて確認ください)


 なお、史跡探しにおいてこちらの旅行レポートが大変参考になりました。
http://4travel.jp/traveler/ryukeimi/album/10323917/


番船浦


 福建沿岸に至った琉球船は、福建省最大の河川・&ビン江に入り、この川を上って福州へと向かいます。当時の史料を元にした『琉球王国』(赤嶺守)によれば、琉球は閩江に入ってから2日で福州に至ったようだ。



 ビン江を遡った琉球船は、福州に近くまで来ると<番船浦>という場所で中国側の官警に貨物や乗組員の検査を受けた(会検と言う)。
 ……で、その場所がどこかというと・・・・・


 これといった目印はありません。
 上記のブログを頼りに探すと、強いて言うなら「ビン江大橋」という橋の近くの河の中ですね。



 だいたいこんな場所(汗)。写真の左橋に見えるのが「ビン江大橋」です。対岸が福州市内となっています。
 ちなみに高層マンションのベランダではやっぱり爆竹をやっていました。思いっきり、下の階に爆竹が落ちていくのが見えた・・・・・・。


 すぐ近くに「泛船浦天主堂教堂」というキリスト教教会があります。有名な教会らしいですが、教会に興味がないので撮りませんでした。
 『琉球王国』ではここの地名を「番船浦」としていましたが、実際の地名は「泛船浦」でした。後の時代に名前が変わったのか、それとも本の方が間違っているかは不明です。


行き方


 タクシーでなら「泛船浦天主堂教堂」に行ってもらいます。
 市内バスもいくつも走っていますが・・・チェックしてくるの忘れました。とりあえず「台江区」方面に行くものに乗って「閩江大橋」を超えた所で降りれば近いです。


google map(泛船浦天主堂教堂)↓

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万寿橋

 それ(会検)が済むと貨物を艀に移してクリークを利用して、柔遠駅にほど近い河口の万寿橋にむかい、そこで陸揚げしている。(『琉球王国』赤嶺守)


 会検を終えた琉球船はビン江からクリークに入り、琉球人の滞在場所である琉球館を目指し、途中<万寿橋>という場所で荷揚げを行っています。
 上記のレポートでは「国貨西路」という場所から<万寿橋>を目指していますが、私は(アホなことに)琉球船が遡ったのに合わせて<万寿橋>を目指したいと思い別のルート、つまり下流から上流へ向かうルートを行ってみました(レポートのは上流から下流に向かっている)。


 福州市の地図を見ると、琉球船が入った可能性があるビン江につながるクリークは複数あり、特定するのは無理。しかし、上記のレポートから、いくつかのクリークが合流する「南公園」の東側を流れる一本の支流沿いにあることがわかりました。
 なので「国貨西路」沿いにある「長途汽車南駅」*1を南に曲がって「五一南路」という道に入ります。
 その右側の道を少しだけ行くと「新港道」という道案内看板がありますので、そこの小道に入ります。


 こんな小道。


 しばらく行くと「路通橋」という石橋があり、そこを超えます。<万寿橋>に着くまでもう一つ橋を超えました。




 で、こんな道をしばらく行くのですが・・・・・・けっこう道が枝分かれしています。もしこのルートで行きたい人がいるなら、言えることは一つです。 道が分かれていたら、とりあえず大きいと思う方の道を進んでください(汗)。福州市のかなり詳しい地図にも、この道は一本道だとしか描かれていません。万一、道に迷っても、適当に歩いていれば大きな道に戻れるはずです。
 私も川沿いを歩くつもだったのに、完全に見失いました・・・・・・。
 とりあえず家々の標識に「路通路」と書かれている道を行ってください。


 「五一路」から歩くこと約20〜30分。写真には撮りませんでしたが、何かのお堂みたいな建物の前を通りしばらく行くと、何か出てきました。これか?
しかもシーサーみたいなのもある。


 橋を渡ると確かに「万寿橋」の文字が。



 周辺の写真。進貢船はたぶん小船に乗り換えてここまで来たのかな?
 ちなみに目印は果物屋さんです(橋のシーサーに紐がかけられテントが張られていますが、これ、果物屋の・・・・・・)


 この橋は1986年に修築されたそうです。


 さて、橋を見終わったら「万寿橋」と書いてない方の道から川沿いの道に沿って歩くと「国貨西路」に出ます。
そしてそこから道を渡った向かいに<琉球館>に続く小道があります。


 ……って、琉球船が辿ったのと同じ道を行きたい、なんて馬鹿なことをするつもりがない人はこの「国貨西路」から<万寿橋>を目指したほうが断然いいです。5分で着きます。
 こんな道に入ります。


行き方


・「国貨西路」から
バスの場合「南公園」下車。タクシーも「国貨西路・南公園」を指定→東に向けて(「国貨東路」方面)「国貨西路」の右側の道を歩く→公衆トイレの看板の小道を右に曲がる→川沿いに5分ほど歩く→到着


・「五一南路」から
タクシーで「長途汽車駅」を指定(バス亭は未チェック)→南に向かって「五一南路」の左側の道を歩く。→「新港道」の看板を左に曲がり小道に入る。→→「路通橋」を超える→大きいと思われる道を選びつつ20分以上歩く→到着


google map(南公園)

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*1:汽車は中国語でバスのことであり、つまり長距離バスの乗り場である