暗黒大陸?

 5月の半ば、中国に旅行行ってきました。主に広州*1をふらふらと。


 実に5年ぶりの中国! 5年も愛する中国行かなかったなんて! どーりで私も精神的に元気がなくなってきたはずだ。
・・・つーか自分が根本的に(沖縄はまだしも)日本が合わない気がする・・・・・・まあ、生命力が無いんで大陸で生きていけるとも思えないが。


 この5年間、実際に中国には行かず、ただネットやニュース・本だけで中国に触れてきたのですが・・・なんて言うか・・・・・・ネットで大量に流布している中国に対する言説ってアレじゃないですか。
 大量の情報(というより悪口雑言)に流されて、さすがに親中国ならぬ愛中国な私も中国ってヤバイっ! 怖い!っていうふうにいつのまにか思うようになってしまっていました。
 私の愛するあの活気とパワーに満ち溢れた中国も中国人もだいぶ変わってしまったんだな、と。
 
 で、けっこうビクビクしながら中国に行ってみましたが・・・・・・

 
 なんだ、こんなものか、って感じです。

 中国は中国だったと。
 どこもかしこも騒々しいほど活気に満ち、やや無秩序でカオス(笑)で、大胆不敵で。そんな国、そんな人々。少なくとも以前たびたび訪ねていた時に感じた印象とたいして変わらなかった。きっとこれからも変わらないだろう。
 

 中国近現代史オタクなのでそれ関連の所行ったり、アマチュアながら日中戦争のこと調べているので図書館行って資料探したりしていたけど、どこの職員も日本人だってわかっても親切に応対してくれたし。特に図書館で書庫にしまわれている抗日戦争の資料を探す際には図書館の職員にずいぶん助けてもらった。


 なんだか長い間会ってない知人がいて、その間その知人に関する悪い噂ばかり耳に入ってくる、なのでその知人と久しぶりに会う時やや身構えていたけど、実際に会って話してみたら昔と変わることがなかった、という感じか?


 もちろん私が見聞きしたのは表面的なことに過ぎない。あまりにも多くの問題を抱えた国ではあると思うし、短期間の滞在ながらそのほんの一例を目の当たりにすることもあった。
 それでもネット上で流布している中国話は・・・・・・あまりにもそれいったいどこの国の話だというレベルだ。ほとんど妄想じゃないかな。


 きっと「神の国ニッポソ」と同じ架空の国なんだろうな。さしずめ「暗黒大陸チナ」(笑)みたいな。

 ちなみに「ニッポソ」とは、はてなキーワドによると

ニッポソは日本国に似て日本国にあらず。

どうやらパラレルワールドの日本らしい。

彼の地では大陸、南印等において皇軍(ダイニッポソ帝国軍)は無敗であり、「鬼畜米英」の卑怯なる物量作戦と禁断の秘密兵器「原子力爆弾」で、更に沖縄では民間人の「美しい犠牲」を払わされ、神国「ダイニッポソ帝国」が不覚にも負けてしまった、らしい。

大陸、南印等では無敗であったがため、南京大虐殺シンガポール大検証(シンガポール華僑大虐殺)等の戦争犯罪行為は決して起きておらず、更に鬼畜米英が参戦したのは中共と国民党の卑劣なる陰謀、という事らしい。


という国らしい。ちなみに「ニッポソ」は「暗黒大陸チナ」の近隣国。
ニッポソは約60年前にチナの侵略を受けている。侵略と言うからにはニッポソの領土にチナが攻め入ったのかと思いきや、戦闘は徹頭徹尾チナで行われた、でもニッポソ基準的には侵略らしい。
 ニッポソの軍(皇軍)は無敵の強さを誇り、軍規は厳正でチナの無辜の「良民」を虐殺したりは決してしなかった。しかし野蛮なチナは国際法などどこ吹く風であらゆる卑劣な手段でニッポソ軍を攻撃し、さらに陰謀によって米英を参戦させニッポソは奮戦むなしく敗れてしまった。
 しかし恨み深いチナは戦後もことあるごとに「謝罪と賠償」を求め、内政干渉を繰り返した。またニッポソの調査によれば、近年起こる政治上の不可解な出来事は7割がたチナの陰謀である。一説によると動物園のパンダが死んだのもチナの陰謀だし、ニッポソの最大野党はチナの手先だという。最近ではニッポソの公共放送までチナの手に堕ちてしまったらしい。
 そしてこの瞬間にもチナはニッポソを再侵略する機会を虎視眈々と狙っている・・・・・・。



 と、私なりにニッポソとチナの関係史を簡単にまとめてみた。
 率直に言って、こんな恐ろしい国が近隣にあってニッポソって大変だなぁ、と思いました。
 つくづく自分がチナに狙われるニッポソではなく日本国民でよかったと思います。


 まあ、ニッポソ暗黒大陸のことは置いといて。


 中国人はほんと元気な(元気すぎる)人々でした。エネルギーがありあまっています。
 彼らならたとえ何があっても乗り越えていける、そんな力を持った民衆だと、5年ぶりに再確認しました。

*1:香港のわりと近くにある中国南部の大都市。